写真展見に来てね。

マグノリアが綺麗に咲き、春らしくなってきたニューヨークからお知らせがあります*
少し長くなっちゃったので、まずはこちらの「A Trainに乗って」、良い音と電車に揺られながらどうぞ。

何でこの曲なのかは、後ほどわかると思います。

さてさて、冬に葉を落とした木々が新しい緑の葉をつけ、それも生まれたての葉は少し柔らかそうで黄緑色で、地からも一斉にチューリップなどの花々が大きく手を広げ、芝なんかも綺麗な緑になり、太陽もちょうどよく暖かくなって、しばらくLAにいて感じてなかった季節の変化に感動しています。

書くつもりなんてさらさらなかった前置きを長々書いてしまったわ。今まで当たり前だったものが、思えば五年もその移り変わりを体感していなかった反動ですね。きっと。

少し嬉しいお知らせはここから。

実はこの度、三枚の写真から構成される、”水の表情”と冠した作品が、僕の大学であるThe City University of New Yorkの年に一度の写真展に選ばれることができました。

どんな時も僕のフォーカスは「映画」というミディアにセットされているのだけれど、今学期は得に写真に力を入れていました。

人生というのは不思議な出会いとタイミングの連続のようなもので、NYへ移って来てからというもの、素晴らしい写真家と会うことができ、知らずのうちにそういう方に囲まれて、色んなことを吸収させてもらいながら活動していました。

編入の関係上、一学期待たなくてはいけなくて、肝心の映画のクラスが取れず最悪と思っていたが、時間もお金も捨てるよりは精一杯吸収できることしなきゃ、サポートしてくれている親に申し訳ないなと思い、その内の一クラスとして、写真のクラスを取ることにしました。

白黒写真のアドバンスのクラスを取ろうと思ったが、前までいたSanta Monica Collegeというところのイントロのクラスでは、暗室で自分でネガを現像したり、紙に焼き付ける作業などを、カリキュラムが異なっていたせいで教えてもらっていなかった。
つまり、暗室での作業のことを全く知らない僕は、またここでも今一度イントロのクラスを取れと言われた。でもテクニカルのことは基本はわかっているし、もったいないなぁと思い教授にアドバンスのクラス取らせてと何度もお願いしに行っていた。
でも、みんなは暗室での作業の基本を踏まえた上での授業内容になるから、厳しいと言われ続けたのだが、みんなより何倍も時間と努力を注ぐから何とか取らせてとお願いし続けるとさすがに教授も折れてくれて、こうして僕は敢えて自分をチャレンジングな状況に追い込むことになったのだ。

最初はみんなに追いつくのに必死で参ったが、たくさんの枚数を撮り、たくさんの時間を現像作業に費やして来た。そうすると先月、ポートレイトの最初の批評の機会には、クラスで一番の評価を頂いた。

次は、アブストラクトという、抽象的なものの課題となり、そこでもクラスメイト、教授から良い反応を頂けました。

そして今回、僕は写真専攻ではないのだけれど、Annual Photography Exhibition という年に一度の写真展なるものにエントリーさせてもらうことができました。

そして今日、「Accepted (入選)」と書かれた結果を頂いた時、何だか体の奥の方から、ぐうぅっと嬉しさと、それから達成感の波のようなものが押し寄せて来て、ちょっとだけ涙が出そうになってしまいました。
ここ最近自分の中で満足のいかないことの連続で、少し落ち込み気味だったので、あぁやってきたことは間違っていなかったのだなと思えて良かった。
たくさん撮って、ベストなトーンを出す為に暗室で何枚も何枚も印刷を重ね、これだと思ったところに来るまでしばらくかかりました。

デジタルが性能を伸ばす中、写真をフィルムで撮り、たった一枚の写真を現像するのに何時間も費やすことで、一枚一枚の重みと大切さ、それからフレームの中の構図からトーンまで、自分の中の美意識などをぐっと高める作業に繋がって、今ではこのクラスを取れて本当に良かったと思っています。映画にも間違いなく繋がって来ます。

好きなことを語り出すとつい熱くなってしまい展示の話しからはずれてしまいましたが、そんな僕の背伸びした、それでも一生懸命作った写真たちを見に来て下さい。

以下が詳細です。

DATE Mon, Apr 27―Wed, May 13

TIME 05:00 PM― 07:00 PM

ADDRESS 160 Convent Avenue, New York, NY.
1 トレインで137th stか、Aトレインに乗って145thで降りて下さい。
(音楽はこれですね。w)

BUILDING Compton & Goethals Building
ROOM CG-134

30日(木曜)は5-7pmがオープニングレセプションで、僕も顔を出そうと思ってるので是非会いに来てね。 軽食、スナック、ドリンクなども用意してあります。もちろんいつ来てもタダなので気軽にどうぞ。


待ってます。
細井洋介