I LOVE NY

沢木耕太郎ではないが旅は帰って来てから振り返るのに時間がいるというので、今更ではあるがSpring Breakの間に行った6日間のNYの旅をまとめてみた。
またまた長いし、自分の記録に留めたいだけなので好奇心が旺盛な人だけ参考にしてね。

最高の一言に尽きる。
アメリカに住んでるとは言え、西と東は実に遠い。
予定を立ててそれ通りに行動するのはあまり好きではないんだけど、何しろ見まくりたかったからがんがん詰めて行った。
まず初日から。
4/11(tue)
課題の哲学のエッセイが終わらなくて朝までかかり、おまけに旅の準備もしてなくて、寝てないのにめっちゃ走ったんだけど行きのフライトを逃した。
出だしからアウトです。でも後のフライトの空いてるところに入れてもらえたので何とかセーフでNYについたのはもう夜8時頃。
取り敢えずホステルに向かうが、Breakfast付きで一泊$23という安さなので心配っちゃあ心配だった。
向かう途中にAPOLLOっていう昔James BrawnとかBilly Holidayもそこでやってたというバーに立ち寄って、はーここがNYかって改めて感じる。
部屋は男も女もいて12人。
ホント寝るだけの場所です。
この日はポルトガルの人と、フランスとイギリスの子と楽しく話して、移動疲れの為寝ときました。
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4/12 (wed)
昨日何も食べてないのでbreakfastをこれでもかというくらい食べといた。
そしてまずはCentral Parkを横切ってMetropolitan Museumへ。
広い広い。
規模はもっとでかいけど日本で言ったら東京国立博物館ってとこか。
最初さーっと見てみたかったのでツアーをとって回ってみた。
要所をまず見て、その後自分で回った。
古代エジプトギリシャルネサンスとかそういったものには興味がなかったんだけど、Art Hisroryで勉強しているだけにすごく楽しめたし、本物に沢山出会えて刺激だらけ。
折角なのでガイドさんには質問しまくっておいた。
結局5時間はいたな。

そして次は全米5番と言われるColombia Universityへ。
地下鉄に乗る間 Iggy PopとかRamonesとか聞いてみるとやっぱ普段と違うと感じるのは気のせいではないと思うね。
時代こそ違えど、そこから出て来ただけあって画と音が調和する。
Colombia Universityはいいね。
教会なんかもかっこ良かったし。
入れるとも思わないけど、生徒にどれくらいGPAがあって入ったのか聞いてみたけど、やはり高い。

その後、Dakota Apartmentへ。
John Lennonが殺された場所だよね。
彼の音楽を聴きながらしばし物思いに耽ったり、”その通り”を歩くと何か感じるものはあった。
ロックンローラー浅井健一も言っていたよね、John Lennonの歌は胸に響くよって。
そこで聞いたImaginはいつもの数倍響いていた。

ラッキーなことに今晩ホステルではPizza Nightだと言うので一度戻ってまたがっつり食べた。
2日間食費使ってないわ。
今度はメキシコの子ら、オランダの子、オースラリアのバックパッカーも入って来てみんなとまた喋って、その晩はオペラへ。

『Le Nazzedi Figaro』モーツァルトが作曲したフィガロの結婚ね。
Metropolitan Opera Houseはシャンデリアに真っ赤な絨毯、裕福な人たちにシャンパンにとすっごくゴージャスでオペラを一層引き立てていた。
全てイタリアンで進行するのでスクリプト読みながら内容を追って行くが、でもやっぱそれより歌声はほんとすげえよ。
痺れます。
4時間という長いパフォーマンスが終わると既に日付が変わっていた。
帰るのがちょっとばかし恐かった。
人気の少ない荒れた駅で降りると案の定黒人がたむろっていた。
絡まれるのはほんとこぇえって。
ホステルに着くまでに結局3人くらいに絡まれて、でも何か最後の一人Ramsiってやつと仲良くなるとはこの時点で知る由もない。
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4/13 (Thu)
この日はShoheiと会ってまず自由の女神を見に行く。
定番中の定番だが一度は見ておいていいんじゃないかなと思って。
あのStatue of Libertyもフリーメイソンが作ったって言うし。
Freeのフェリーで隣の島まで行く。
マンハッタンを外から眺めるのもまた違って良い。

その後トリニティー教会を横目に天下のWall街。
NY証券取引所を見て、
その日の晩にRentっていうブロードウェイを見る予定だったので6時から抽選に行った。
当たる気がビンビン来ていたのに当たらなくて、しかも立ち見も取れなくて予想外の事態に。
この際何でもと言うことで二人で4時間もTimes Square周辺をかけずり回ったけど結局何一つ取れなくて、初めて痛い目を見た。
チケットを持ってわくわくして並んでいる連中の笑顔が悪魔に見えた。

今晩の計画がうまいこといかなかったので、もう日付は変わっていたがJohn Coltraneがプレイしたと言うジャズバー、Village Vanguardへ行く事にした。
ジャズ界の大物達がライブ盤CDにこのバーの名を冠することも多々あるくらいで歴史あるバー、すごく興奮した。
真っ赤なドアを開けて、真っ赤な階段を下りると、そこでは熱気溢れるプレイがなされていた。
残り45分しかなくてそれに$30払う気にもなれなかったので、扉を隔てたその真っ赤な階段の下で耳を澄ますことにした。
そこでは他に黒人と白人のミュージシャンも同じ様にして時を過ごしていた。
しかし、最後の曲を楽しみにしていたら途中でスタッフにばれてそこを去ることにした。
階段の下でピアノの音に耳を澄ます事なんてもうないだろうと思うと、ある意味でそれでも良かった気がした。

疲れもピークに達する中、でもまだまだ行こうって感じで次はあのC.B.G.B.に行く事にした。
電車に乗っていて後ろを振り向くと、うわぁ夜景がめっちゃ綺麗。
ところがそこへ行くのに川を渡るっていうのはおかしいって気づいたのも遅くてだいぶ遠くまで来てしまったようだ。
もう注意力までほぼなくなって来ていた。
とにかくC.B.G.B.は知る人ぞ知るRamaones, Patti Smith, Sex Pistolsがやってたことでも有名な、70sのNY Pankを代表するお店。
ここももはや観光地化しているが、俺が着いた頃には25時を回っていて、ライブも終わっていたが、そこには地元のパンクジャンキー達がたむろっていて興味深い画だった。
この歴史あるC.B.G.B.も近々移転するとか言っているが、割と毎度のことなので真相はわからないが、酔っぱらいのおじちゃんが話しかけて来て絶対反対したいと言っていたね。
そうだろうなぁ、ちっさいころからこのライブハウスで暴れてきて、良い年になった今もそこで酔っぱらってんだもんなぁ、一緒に育って来たライブハウスがなくなるのは寂しいんだろうなぁ。

生のC.B.G.B.が見れて満足して家路に着こうとするが時間も時間なので、また帰り道が恐いなぁと思ってたけど、偶然同じ車両にMARIOが乗って来てびっくりしたが、ラッキーと思った。
彼とは同じHOSTELに滞在してて、色々教えてもらいながら仲良くなってたので一緒に帰れば安全だということでした。
ツいてるなー。
彼はポルトガル人なんだけど、気のせいかポルトガル語を喋る人たちって色んな言語に長けてる場合が多いなと思った。
家に着くともう26時。
できるだけ物音を立てずにベッドにもぐりこんだ。
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4/14 (Fri)
いつも朝イチで起きて行動しようと思っていたのにここへ来て起きれなくなった。
昨日の疲れも体の芯に残ってて、雨も降って来て、しんどい一日になりそうだった。
とにかく今日ブロードウェイのチケットがとれないとどうしようもないので、shoheiと手分けをして探す事数時間、shoheiの方でRentのチケットをゲットできた。

少しほっとして、今度は国際連合本部を見に行った。
ペルーの方のツアーでぐるっと回ったんだけど、こういう質問に答えられる人物がいる時に何か聞いておきたいっていつも思うので今回も無理矢理質問を作ってでも質問をした。
僕が聞いたのは、どうやって国連で働けるかってこと。
どういう大学、どういう学部を出ておくべきかとか、何もわからなかったので聞いてみたところ、答えは教えません。
という訳ではなくて、大学は出ておくべきかもしれないが、学部は何でもいいらしい。
結局一番大事なのは、自分のビジョンな訳で、それをきちっと伝えられるかが大切らしい。
といっても具体的ではないので、その彼自身はどうしたかも聞いておいた。
彼はペルーで大学をtourism majorで卒業して、U.N.に入ったらしい。
世界の事について多少なりとも考えを巡らす機会になったと同時に、腹も立った。
国連のシンボルとも言える、銃の口を縄で縛って平和を願う像を掲げておきながら、アメリカがやっていることの矛盾。
ありえないでしょう。
平和、平和と唱えていながら、一番の悪はアメリカだからね。
都合のいい情報操作と、一個人でいっても、ホント矛盾だらけのこの国。
責任のなさとかにも、これを書いてる現在すら腹が立って来るよ。

そしてその足で今度はテロの跡地、Grand Zeroを見に行く。
正直、何も感じなかった。
何もと言ったら嘘だけど、あれからもう5年も経っているし、なにしろここももはや”観光地”なので時たま人に笑顔さえこぼれる始末でる。
でも少し外れたところの壁にメッセージが書かれていて、それがすごくその当時を思わせた。
その中で、黒人さんが亡くなった愛する妻か彼女に向けて書いたんだろうと思われるメッセージが今でも心に残る。
Yo New York
I hope you are feeling better
I see that nasty scare is starting heal a...little...
I will always pray for your losses
Stay strong, you are still the greatest city in the world
I love you
早いなー5年って。
あの頃日本の家で普通にテレビ中継見ていたものなぁ。

その後は楽しみにしていたMoMAに行く。
金曜でFreeと言う事なのですごく込んでいた。
ムンク展がちょうどやっていた。
これでもかって言う程有名な絵がぎっしりだね。
時間がなかったので6階からがーっと見て来る事しか出来なかった。

そして急ぎ足で41st st.に戻りRentの会場へ。
今日はチケットがあるぜ。
この映画はまだ見た事がないんだけどロックンロールミュージカルなので期待して行った。
内容はすごく良かったんだけど何しろ歌で話を進めて行くから英語がわからなくてつかみきれなかったのが自分に悔しかった。


4/15 (Sat)
今日はまず前から行きたかったGuggenheimグッゲンハイム美術館から始める。
ぐるぐる渦巻きの外観からしてカッコいいアートだ。
最初にエレベーターで一番上まで上がって、その渦巻きをくるくる下りながらアートワークを見て行く。これは画期的だよね。

その後自然博物館Musem of Natural Historyに行く。
小さなものから大きいものまで化石とか、プラネタリウムとか、とにかく歩き疲れる程のものを見た。
夜はアイリッシュパブでビールを飲んだんだけど、もうめっちゃうまかった。
連日の疲れがビールのシュワーっていうので吹っ飛んだ気がした。
翌日の早朝6時に飛行機で出発ということで今晩は宿に泊まらず、眠らずという作戦にした。


4/16(Sun)
日付が変わる頃二日目に仲良くなったRamsiとハングアウトすることに。寝ないにはちょうどいい。
ご飯食べに行って、その後HardRock Cafeに行って中を拝見。
ギターとか コスチュームとかロックンローラーの本物のアイテムを見てたら楽しい気分になった。
最後に見事にライトアップされたSt. Thomasという教会とSt.Patrick's Cathedral 大聖堂を見た。
ちょうど美術史で習ったようなゴシック様式で本当に素晴らしい。
夜通し動くのはキツい。
でもNYは交通の便がいいなぁ。東京みたい。ロスとは大違い。
夜中でも地下鉄は動いてるもんね。
そして明け方に空港へ行き、3時間昔のロスへ帰って行った。


いやーNYはいいね。刺激的だ。
時間が流れている。
いつかここを拠点にして活動したい。
また戻って来よう。ホントに。
何かやってやろうという気にさせてくれる、そんな街。
LOVE NY