アリゾナ ー ニューメキシコ ー テキサス

今回の旅の記録はNEW MEXICOから。
得に自分の記録として留めたいので長いから読まなくていいですよ。
興味のある好奇心旺盛な方へ。

もともとネイティブアメリカンというかナバホ族、ズニ族の創るジュエリーが好きで、日本にいた頃そういうアーティストから直接買付に行っているショップの人たちに着いて行きたいと思っていたので、今回のニューメキシコは楽しみだった。
友達二人を誘って計画を立てて/, 午前2時にFwy#10に乗って出発。
前日取ったばかりの免許を持って100mile (160km/h)でひたすら東へ。


*1日目
山々をくぐり抜け、途中朝焼けを見てアリゾナへ。
まだ日が出ない頃からアリゾナの風は熱く、蒸し返される。

Phoenixを越え、New Mexicoへ。
真っ青な空、何もない草原、砂漠を超えては知る走る。
途中突然、しかも15秒くらいどしゃぶりゾーンに入ったり、大きな大きな虹がみえたり。

雪の様に真っ白な砂漠と言われるWhite Sands National Parkへ一気に向かう。
真っ白な砂でできた広さ700平方キロにもなる世界最大級の砂丘
本当に白い。
トカゲも白い。
さらさら指の隙間から真っ白の砂がこぼれて行く。

どうやらここで俺は三脚をなくしたようだ。
初日の走行時間約20時間。
走る走る。


*2日目
今日はCarlsbad Cavernsという世界遺産でもある巨大な鍾乳洞を見に行く。
アメリカはいちいち距離が遠い。
地下約250mへ下り、その地中の世界は真っ暗で、ひんやりしている。
自然が織りなす壮大な芸術の地下の旅。

その後一気にニューメキシコの繁華街Santa Feサンタフェのモーテルを目指して北上。
ずーっと160km/hで走るもんだから、途中街に入って40km/hくらいで走らなきゃいけないところを、感覚がおかしくなってて50km/hオーバーくらいだったかな。見事にポリスに捕まった笑
これ罰金とられてたら半端じゃないでしょう。
ここは俺の運が味方してくれて、何とか0でクリアv

連日のハードな移動と熱に疲れぐっすり眠る。


*3日目
3日目はさらに北上して世界遺産タオス・プエブロ観光で始める。
今もインディアンの人々が昔ながらの生活を続ける日干しレンガで造られた住宅はキュートです。
関係ないけどある黒人が男はcute、可愛いっていう言葉は使わねぇんだぞって言ってたな。
ブラックらしいね。
犬とおばあちゃんの多い街でした。
タオスは芸術の街で、ギャラリーとか作品が多くあって見て回っていて面白かったな。

その後またサンタフェに戻りジュエリーなんかを見て回る。
運良くその日は美術館もタダで見れた。
翌日他へ向けて出発する予定だったがもう少しここを見たいということで日程を変えてもう1日滞在することにした。


*4日目
朝イチでアーティストが直接売りに来る市へ行った。
地面に織物を敷いてそこにジュエリーを並べて行くんだ。
二個買うからいくらにしてとか、そんなやり取りをしながら気に入ったものを買った。
ピアス、ネックレス、キーチェーン、マネークリップとね。
日本のショップもニューメキシコまで直接買付に来る位だから日本で買うより本場は安いわ。
買ったあと嬉しい気持になる買い物は久しぶりだ。

そしてナバホ族のおばちゃんと話していたところ、今日ちょうど年に一度のインディアンの伝統的なダンスフェスティバルが近くであると教えてくれて早速足を運んでみた。
そこはお金払ってもカメラの持ち込みは禁止なほど、その儀式を重んじていた。
想像するに、豊作の舞とかそんなことを踊っていたに違いない。
赤と白と、葉っぱの緑の伝統的な衣装を見にまとい、イタチか何かの毛皮をはぎとったものをそのまま見につけていたり、貝殻の楽器だったり、イメージ通りだった。
ニューメキシコ料理はメキシコ料理がベースで、そこからひと味変わった感じか。
そこでリングと、ベルトを買った。

翌日の貯めを作るため、その後アルバカーキなどはスルーして西のAcomaまで車を走らせてその日を終える。
いい日だった。


*5日目
Acoma Sky Cityー空中都市とも訳せるこの街は何とも巨大な岩の上に住居を持つ部族。
そこでは普通に人が生活しているためツアーなしでは入れない。
その岩を一気に駆け上がり未知の街へ。
岩や土で作られた建物。
水もなく不便きわまりない岩の上で暮らす理由は単純に昔からの誇りだったりカッコいいという理由らしい。
でも子供たちはまだ誇りなんぞ感じていないだろう。
ただただ広がる荒野にぱつんぱつんとまるで巨人によっておかれた様な巨大な岩。
油絵が描きたくなった。

その後、世界遺産 チャコ文化国立歴史公園へ向かう。
日本では平安京とか鎌倉幕府とかやっていた1,000年以上も昔に北アメリ先住民族アナサジ族が高度な文化を築き上げていたチャコキャニオン遺跡。
ここへ来て初めて舗装されていない道路をひたすら奥へ奥へ。
急に深い溝などが容赦なくあるのでスピードが出せない。
ぬかるみを一つ抜け、また一つといったところで、遂にストップ。
タイヤはくるくる泥沼を回るばかり。
どうしたものか、下りて押すしかない、足はもう泥でぐちゃぐちゃ。
それでも動かない。
周りに何もにない。
誰もいない。
もう写真を撮り始めた。

すると一台の4駆がたまたま来て手伝ってもらった。
助かったよ本当に。
引き返すのが無難だったがここまでこの為に何時間も車を走らせてきたので諦められなくて、横の草の道ではないところを突っ切ってそこを抜ける事に。
見事成功。
車と俺らは泥だらけ。

やっと着いたチャコキャニオン遺跡はまさに遺跡という感じだった。
煉瓦作りのその建物は完全に風化していたがその大きさは素晴らしかった。

それを見たら、今晩もさらに西へ西へ車を進めて行く。
明日はようやくロスに帰るから。
今日は一番のトラブルだった。


*6日目
アリゾナにもどり高山気候の為内陸の割に涼しいニューメキシコとは違い、一気に照りつける太陽、干上がる大地。
三度呼吸をしたらもう口がからから。
でもペットバトルの水はお湯。
セコイヤカクタスという真っ直ぐ大きく伸びるサボテンを撮る為にフリーウェイを下りる。
まじで肌が焼かれている。
痛い。
眩しい。
有刺鉄線をくぐり抜けサボテンを目の前にする。
あの刺はいてぇ。

駆け込む様に車に戻り、カリフォルニアへ。
ここで最後の目的地へ。
しかし、ここでもまた危機が。
北に西に車を走らせるんだけど、ガスが足りない。
見る見るうちに底辺へ。
クソ暑い中クーラーを切り、音楽もここでストップ。
体力も奪われ会話もストップ。
不安だけが募る。
辺りに何もなく車止まったら暑さと乾きで半日も持たないだろう。

そうすると先の方にガススタンドが。
オアシスだ。
結果がわかっていない先はホントに恐いものだ。

そしてようやく。U2も恐らくそれにインスパイアーされてアルバムを作ってしまった程のJoshua Treeへ。
形は木みたいなんだけど、サボテンみたいな。
音楽も最高に合っている。
神秘的な感じだ。

そして最後にここを背にしてホームのロスへ走るのみ。
あぁ終わるんだなと思った。

外へ出て初めて客観時出来た日本だったけれど、ロスを少し離れてアメリカでも異国情緒漂うニューメキシコをじっくり周遊したことによって、改めてロスはすげえと思った。
人の集まる都市だ。
エンターテイメントだ。
ビジネスだ。
テクノロジーだ。


映画監督を目指し、現実的に必要な知識だったり、技術、コネクション作りに時間を費やしていたこの頃、この6日間をそれに当てればそれはそれで力がついたであろうが。世界遺産、古代都市、大自然と久々にそういうものに触れてすごく良い機会だった。
これも僕の重要な一点になっていくであろう。
いや、するんだけどね。

そうだ、もう一個思い出した。
田舎の人たちはめっちゃ暖かい。
にこーって微笑んでくれて、話しかけてくれて、とにかくホット。
でもねー本当ピースって感じで、ロスと違って、何か一発やってやろうっていう気が起きないんだ。
ロスの魅力はこれでしょう。
何か起こそう!!!まじで。

総走行距離約3000マイル、4800キロの旅はここで終わった。
さて、次はどこに向かっていくんだろうか。