人を動かせるドキュメンタリー映画

今日は『DOCUMENTARIES OF DISSENT』ということで現在活躍するドキュメンタリー監督を集めてレクチャーがあると言うので、夜ビバリーヒルズまで足を運んだ。
会場はACADEMY FOUNDATIONということで、幕からシートまで真っ赤で、オスカーの像がステージの左右に光り立ち会場は豪華なものだった。
よく聞きたいから前から3番目に席を取り、たまたま隣に座ったどこかのカレッジの映画の教授と話をして待った。

レクチャーと言うか、監督の作品の一部を上映して、その後それぞれ監督とLos Angeles Times のFilm CliticのKenneth Turanの対談形式で進められた。

今日のゲストをリストアップしておくと
・Morgan Spurlockーマクドナルドを3食1ヶ月食べると言う実験で有名な『Super Size Me』を監督、脚本、俳優全てをこなしたNYU卒の監督。
・Kathleen GrenーMichael Mooreの『華氏911』、『Bowling For Colombine』を共に製作したプロデューサー。
・Kirby Dickー『Twist of Faith』というある男がカトリック教の聖職者に性的乱用されるというトラウマに向き合うというテーマの映画を製作した監督。興味深い。
California Institute of the Arts卒。
・Robert Greenwaldー最近のものだと『Wal-Mart: The High Cost of Low Price』というドキュメンタリーを作った監督。アメリカ中に蔓延るウォルマートに対するもの。
・Jehane Noujaimー『Control Room』というイラク戦争におけるアルジャジーラに関するドキュメンタリーを撮影、脚本、プロデューサーも兼ねる、女性監督。
ハーバード大を出てMTVでドキュメンタリーのプロデューサーをやった後独立。

みんな興味深い話をしていたし、僕自身ドキュメンタリーに興味はすごくあるので有意義な時間になった。
他の映画もそうだけれど、ドキュメンタリーはIndependent Productionなことが多いので資金集めから大変である。宣伝もそうだし、それからリサーチもすごくいるし、アポを取ったり、とにかく撮影以外で動く部分が物凄く多い。
*折角なので質問の一つもしようと手を挙げてたんだけど指されなかったので、終了した後、モーガンのところへ行って直接聞いて来た。
僕のポジションからして聞きたかったのは、Filmを作って行く為にfilm scoolへ必ずしも通う必要はあるのかということだった。
監督の多くは別に映像科を出ている人ばかりではないから。
要はアイデアがすごく重要だと思う。
もちろん技術的なことから、コネクションもいるが。
モーガンは実はUSCに数回落ちて、結局NYUのFilmを卒業した訳なんだけども、彼なりの答えは、人によるけれど今はテクノロジーも進化してるし技術的なことが学べるから行く価値はあるんでないかなということだった。
一つ耳に残ったのは『Listen Openly』ということだった。広く聞くと言うことは、つまりアンテナを最高の感度で張っておくと言う僕の持論と結局は繋がるのではないだろうか。
これは間違いなく大事である。
言えば今日のこの興味深いレクチャーがあると言うこと自体もアンテナを張ってなかったらすくい取れてなかった情報であるから。
ちなみに彼はもう減量が完了していて男前に戻っていた笑

ドキュメンタリーは人を動かす力がある。
実際にスーパーサイズミーを見た多くの学校は給食のプランを変更しているし、ブッシュの阿呆な行動、イラクでの女、子供の殺害に対しても声が広がって来ているんではないかと思う。
もしドキュメンタリーを撮るなら、人を動かせるくらいのものを撮りたい。

最後に彼らがよく使っていて誰もが良いと言うカメラがSONYのPD-150、次いでVX-2000、他にはPanasonicの100-B >Aということを自分用のメモに残して終わりにしよう。

LAにはやっぱいるもんだね。